木星型惑星

      2016/04/15

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木星型惑星Giant Planetとは、広義には太陽系のアステロイドベルトより外側に位置する4つの大型惑星を指す。これらの惑星にはいくつかの共通点があり、物理的には地球型惑星よりもサイズが4倍以上、質量は10倍以上、そして、密度が非常に低い。また、組成物質としてはガス及び金属水素という流体が主となっている。また大型であるが故、衛星を多数従えているという特徴もある。

近年では科学の発展によって惑星探査が進行し、広義の木星型惑星をさらに二つに分類することが多い。すなわちガスジャイアント(狭義の木星型惑星)と、アイスジャイアント(天王星型惑星)である。

本項では各惑星の特徴を、特に本体を構成する組成物質について記述する。

 ガスジャイアント

 木星

地球からの距離(天文単位) 4.2AU
体積(地球比) 1321倍
重量(地球比) 317.8倍
主な大気物質 水素81% ヘリウム17%
主な組成物質 金属水素、ヘリウム、ケイ素

jupiter1木星はアステロイドベルトの外側、木星型惑星では最も内側に存在する大型惑星で、太陽系惑星としては最大の惑星として知られている。目視で確認でき、古代から神聖視されてきた。

ガスジャイアントの特徴として、基本的には大気は水素とヘリウムでできており、大気圏は5000kmの厚さに達する。惑星本体には地表と言えるものが無く、金属化、分子化した水素がケイ素などの核の周囲を取り囲んで惑星本体を形成している。

 土星

地球からの距離(天文単位) 8.6AU
体積(地球比) 318倍
重量(地球比) 95倍
主な大気物質 水素93% ヘリウム5%
主な組成物質 金属水素、液体水素、ヘリウム

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土星は木星の一つ外側に存在する太陽系で二番目に大きい惑星である。この惑星には視覚的に魅力的に映る美しい環が形成されており、肉眼で確認できることから木星同様に古来から神聖視されてきた。

土星の大気はほとんどが水素で占め、ほかの木製型惑星に比較して最も低いヘリウム比率となっている。しかしながら土星の核内部温度は非常に高温であることが知られており、この大気組成比率では内部温度の説明がつかないため、各表面には大量のヘリウム層が存在しているものと推測されている。また土星は太陽系惑星で唯一の「水に浮く惑星」である。非常に密度が低く、地球と比べて体積は300倍以上あるにもかかわらず、重量は100倍程度しかない。大気より下の多くの部分は液体水素と金属水素で構成されている。

土星の環は、ソリンを含む氷が93%、残りは炭素でできている。この環は巨大に見えるものの、厚さは20m程度しかない。

 

 アイスジャイアント

 天王星

地球からの距離(天文単位) 18.2AU
体積(地球比) 61倍
重量(地球比) 14.5倍
主な大気物質 水素83% ヘリウム15% メタン2%
主な組成物質 金属水素、液体水素、ヘリウム、メタン、アンモニア、ケイ素

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天王星は土星の一つ外側の軌道に位置する木星型惑星である。近年観測技術の進歩によって、従来木星や土星と同一視されてきた天王星や海王星が内部構造の違いから分けて考えられるようになり、天王星は天王星型惑星アイスジャイアントの一つとして考えられるようになっている。

天王星の構造で特にほかの木星型惑星と違うところは、内部構成に含まれるメタンの量が多いことである。これによって目視による観測を行った場合、可視光線のうち赤色が吸収されて全体的に青く見える原因となっている。内部的にもメタンやアンモニアなど比較的重い物質が多く含まれ、太陽からの距離を考えると天王星の表面温度は比較的高い理由になっていると考えられる。惑星本体はメタンや水、アンモニアの氷が多くを占め、ほかの木星型惑星に比較すると液体水素や金属水素の組成比率は低い。

なお天王星が公転軌道から自転軸が98度も傾いた状態であることはよく知られているが、不思議なことに極付近より赤道付近の方が気温が高い。この理由はまだ解明されていない。また通常目視では大気流動を観測することができない惑星だが、2007年に春分を迎えたときに極付近にメタンから構成されるであろう雲が観測された。天王星には四季があると考えられているが、この説が正しければ春が21年続き、極点では42年昼が続くことになる。

 海王星

地球からの距離(天文単位) 29AU
体積(地球比) 60倍
重量(地球比) 17.1倍
主な大気物質 水素80% ヘリウム19% メタン1.5%
主な組成物質 液体水素、ヘリウム、メタン、アンモニア

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海王星は天王星の遠く外側を周回する、太陽系で最も遠い惑星と考えられている。大きさは天王星よりも少し小さいものの、密度は少し高い。組成はほとんど天王星と同じで、天王星と同様に大気に多くのメタンを含み、その外観はやはり青く見える。ただし、天王星と違って常に大気に雲を見ることができ、また天王星よりも深い青に見える。色が違う理由ははっきりとわかっておらず、未知の化合物によるものではないかと推測されている。また海王星の大気で起こる風は太陽系では最速と考えられており、2000km/hにも達する。

天王星と同様に本体は水素、ヘリウム、メタン、アンモニアで構成され、内部に向かうに従って高温、高密度のマントルとなる。マントル部分はよく水とアンモニアの海と表現され、内部に向かって液体ダイヤモンドなどの、より重い層が対流していると思われている。

また海王星も天王星と同様に、季節によって表面温度が違っていることから四季があると考えられている。これは天王星同様に自転軸が28度も傾斜していることが原因だろうと思われる。

 

以上

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